2/22東北・クライストチャーチ復興支援イベント収益金で被災地へメッセージ写真・寄せ書きを発送 | ラグビージャパン365

2/22東北・クライストチャーチ復興支援イベント収益金で被災地へメッセージ写真・寄せ書きを発送

2012/04/21

文●大友信彦


2月22日、高田馬場の「ラグビーダイナー・ノーサイドクラブ」にて、ゲストにアンガス・マコーミックさんと村田亙さん、特別ゲストに石川敏さんをお招きして「スクラム釜石」と「RUGBYJapan365」で開催した「一緒に頑張ろう??東北&クライストチャーチ 復興支援 チャリティトークイベント」の収益金を使って、このほど、東北とクライストチャーチにメッセージを贈らせていただきました。

今回のイベントで集まったお金は、参加費と、チャリティオークションの売上げ、募金から必要経費を除いて約15万円ありました。イベントを主催した「スクラム釜石」の皆さん、「RUGBYJapan365」のスタッフと、今回のお金の活用方法を相談していた矢先でした。3月25日に仙台で行われるトップリーグのオールスター出場予定選手が発表され、そこには東北や、茨城など東日本大震災の被災地出身の選手と、NZのクライストチャーチ出身の選手がたくさん含まれていました。昨年はワールドカップイヤーだったこともあり、僕らメディアは、日本代表の選手である畠山健介選手や大野均選手の、「故郷で被災した人たちに勇気を届けよう」という思いを、何度も紹介してきました。だけど、郷里の賛辞に胸を痛めて、勇気をたぎらせ、高いパフォーマンスをみせていたのは、日本代表の選手たちだけじゃない。

2005年に日本代表のキャプテンを務めたこともあるリコーのSH池田渉選手は、宮城県東松島市の実家を津波で失いました。お母さんは無事でしたが、親戚には亡くなった方もいたそうです。「実際に僕が地元へ行っても、できることはないんです。かえって、仮設に行ったら母親が気を遣って、余計なストレスをかけてしまうことになるし、ようやく落ち着いてきた回りの人にも迷惑がかかる。それよりも、僕が試合で活躍している姿を見てもらった方が喜んでもらえる」

池田選手は36歳。箕内拓郎選手や大畑大介さん、岩渕健輔さん、大久保直弥さんたちと同じ「花の1975年生まれ」ですが、昨季は1試合を欠場したものの、ワイルドカードまでのチーム全14試合中13試合に出場。長く伸びるパスで新加入のオールブラックスCTBノヌー選手を活かし、サイドを突く一瞬のスピードでイングランド代表No8ハスケル選手を前に出し、リコーの勝利に貢献。年齢を感じさせないパフォーマンスには、やはり郷里への強い思いがあったようです。「40歳まで現役でプレーするのが僕の目標でしたけど、震災のあとは、その思いがもっと強くなりました。でも、松田努さんが最年長記録をのばし続けてますしね……。僕と松田さんは5歳違いなんです。松田さんに並ぶには、松田さんが引退したあとで、もう5年やらないといけないけど、あの人、とうぶん辞めそうにないですね……」

これは、仙台でのオールスター後に聞いたコメントです。最後はジョークとしても、被災地出身の選手たちの活躍は、今なお困難な状況と戦っている人々に強いメッセージを贈ったはず。当日のスタンドからもそういう空気を感じたし、僕自身、気仙沼のたくさんのひとたちから、畠山健介選手の頑張りが励みになっていると聞きました。池田選手の母校・宮城水産高は、津波で校舎を失い、現在は石巻北高に間借りして授業を進めているそうです。年齢を超越して頑張っている先輩の姿は、きっと後輩にもパワーを与えていることでしょう。

 

東北&クライストチャーチにメッセージ&写真&ボールを発送

チャリティマッチの時に撮影した選手の集合写真と、選手のサイン一式。それからラグビーボール3個を寄贈しました。

チャリティマッチの時に撮影した選手の集合写真と、選手のサイン一式。それからラグビーボール3個を寄贈しました。

そこで本題です。

僕たちは、3月25日のトップリーグ・オールスターに出場した、東日本とNZの被災地出身選手たちに、堅くバインドした集合写真を撮らせていただき、被災地で頑張っている後輩たちへ激励の寄せ書きを書いていただき、その寄せ書きと写真と、ボールを届けることにしました。ボールの手配に当たっては、カンタベリー・オブ・ニュージーランド・ジャパンさまのご厚意で、廉価でご提供いただき、当初の目算よりも多くのボールを入手することができ、このほど、ようやく発送することができました。2月のイベントで、みなさんから寄せられた復興支援への熱意と浄財は、被災地出身選手たちの堅くバインドした写真と、選手たちの激励の寄せ書きと、新しいピカピカのボールとなって、東日本とNZの被災地にまもなく届くはずです。

当日ご参加いただいた皆さん、ご協力いただいた団体、個人の皆さん、改めて、ご協力とご支援、本当にありがとうございました。

NZへは3校分をこのように梱包してお送りしました。

NZへは3校分をこのように梱包してお送りしました。

復興への道のりはまだまだ長いです。

皆さん、今後とも、ご支援をよろしくお願いいたします。

一緒に歩いて行きましょう!

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